内山さん
先日は「同窓会ウォーク」の主催ありがとうございました。
今年は1月から4月までの「熊野古道伊勢路・東紀州踏破ウォーク」から始まり12月の「同窓会ウォーク」まで、その間の自主ウォークも含めて大変お世話になりありがとうございました。
私は昨年末、偶然、新聞記事で「熊野古道」を歩くツアーを知り申し込んだのですが、結果としてこの決断は本当に私にとって大きな転機になったような気がしております。
まず、3年前に自分で、「退職した後の何か思い出つくり」にと思い、伊勢神宮から妻と歩き始めたのですが、中断していつも心に引っかかっておりました。ようやく時間を見つけて続きを歩きはじめ、栃原まで達成していたタイミングでした。
一人で歩くことも大変だなと思っていましたところ、紀伊長島から先の100kmを踏破するツアーで語り部さんやガイドさんがいるということで申し込んだのです。
職業柄、これまでいくつものツアーに参加してきました。これほど安く、安心して過ごせたのは他にありません。何と言っても主催者、ガイドさん、語り部さん全員のホスピタリティが素晴らしかった。加えて道々で出会った土地の方のおもてなしも素晴らしかった。(お汁粉、お茶、ミカン、お菓子、、色々思い出します)
参加者が仲良くなれたのも全てみなさんのご努力の結果だと思います。年齢層も、職業やお立場がそれぞれ違い、単独の方、友人同士、家族単位とそれぞれ参加のかたちが違っても、毎回皆さんが満足した気持ちで一日を終えられたのも、皆さんの細かい行き届いた配慮のおかげだったと思っています。
私にとっては、同じ三重県人でも南の方の方はほとんど知りませんでしたし、あまり行ったこともありませんでしたので、今回のツアーでいろいろな景色に出会い、歴史を学び、色々な人と交流できた事は大きな財産になりました。
そして古人が歩いた道をたどり、速玉大社に到達できたことは一生の思い出になりました。
道々、古人の巡礼の気持ちになって自分の過去をみつめこれからの生き方を考えながら歩くことができました。
自分で歩いた残り70km、及び先日の本宮道、観音道を歩き終え今は達成感と言うより、何か自分が謙虚な人間になれたような気がしております。歩いたすべての道、日々が決して楽だったわけではなく、むしろ息が上ったり、靴が破れたり、道に迷ったりして、そのたびに自分の至らなさ、おごった気持ちを思い知らされました。
だから、歩き終えた今は自分に足らなかった謙虚な気持ちと、あきらめない気持ちが少し身についた気がするのです。
そんな思いを伝えたくてお手紙しています。
スタッフの方々でこれから反省会や次の企画を話される機会がおありと思いますが、是非参加者の中に、皆さん全員に感謝している人間がいることをお伝えください。お会いしたみなさん、全員素晴らしい方々でした。この出会いをつくっていただき本当にありがとうございました。
もうすぐこの一年も終わります。
庄次屋さんや尾鷲の3人衆とも仲良くなりました。私は、微力ながらこれからも何らかの形で皆さんのお力になりたいと思っております。
今年一年の感謝を申し上げ、皆さんどうぞよいお年をお迎えください。
12月17日 Y.K
K様
お手紙を拝見し、胸が熱くなりました。
K様には「全8回 熊野古道伊勢路・東紀州踏破ウォーク」に全てご参加いただき、同参加者限定で行った「同窓会ウォーク」にもご参加いただきました。スタッフ一同、心から感謝申し上げます。
計画当初、スタッフたちと「誰も申込みが来ないんじゃ?」と心配していたのに、蓋をあけてみれば多くのお申込みと大きな反響!K様のように「自分だけで歩くと続かなかった」という方や、「こんな企画を待っていた」「抜けている区間を歩くチャンスだと思った」など、嬉しい言葉をいただき、やる気に拍車がかかったことを思い出します。
できるだけ地域の方々に関わっていただき、皆さんに紹介し、いろいろなきっかけや繋がりを作りたい思いがありました。古道の保全に関わる人、おもてなしをする人、語り部、まちなかガイド、個人資料館やギャラリーなど・・・限られた時間の中では全てを紹介しきれなかったことが悔やまれますが、これからも「紀伊半島みる観る探検隊」などをとおして、地域の人たちを紹介できたらと思っております。
第8回目が終了したとき、雨だったにもかかわらず、「またやってほしい」「これで終わると寂しい」とお話しをいただき、本当に嬉しく有難かったです。同窓会ウォークは私も楽しませていただきました。
「旅は道連れ世は情け」とはよく言ったもので、昔の道中日記にも、旅人同士が仲良くなり、連れ立って峠道を越えている例が多々あります。このウォークをとおしてのご縁が続くことを願っております。^^
私自身、熊野古道の歩き旅の奥深さを感じることが出来ました。本当にありがとうございました!