1月29日(日)、第26回、紀伊半島みる観る探検隊「下河内の里山と有久寺奥の院を訪ねて」を開催しました。北勢方面や和歌山県からを含む参加者16人と観光関係者など合計21人が参加しました。
紀北町紀伊長島区の下河内は、3世帯5人が暮らす過疎集落ですが、地元有志によって「下河内の里山を守る会」が発足し、集落内の「旧旅籠・旭屋」を拠点としてそば打ち体験などを行う「きほく里山体験笑楽校」を主催しています。
同地区島原の有久寺は花山法皇が開基したと伝えられる真言密教の古刹、有久寺温泉は薬師堂から湧き出る冷泉で秘湯好きに人気があります。
午前10時に道の駅紀伊長島マンボウをスタートして下河内へ移動しました。
「下河内の里山を守る会」によるおもてなしを受け、旭屋でそば打ち体験を楽しみました。
下河内語り部の案内で「下河内開拓の祖・中村久之丞屋敷跡」など歴史散策の後、自身で打ったそばや手作りこんにゃく田楽、野草天ぷらなど、山里の郷土料理に大満足です!
午後は有久寺に移動。現役の修験者である東弘基住職に行者姿で法螺貝を吹いて出迎えていただきました。
平家の落武者の供養塔とされる「十五人塚」、義経と主従7人が追跡を逃れて一時隠れ住み、弁慶がナギナタをもたせかけ追手を見張っていた場所とされる「弁慶の鉈掛け石」、京の公卿と大紀町錦の庄屋の娘との悲恋が伝わる「おなべづる」などの説明を受けながら古道を探索。
この古道は平安~鎌倉時代を中心に利用された道で、平成18年から地元有志により修復されました。「波切不動滝」では東住職が滝行を行い、冬の冷たい滝に入って行をする姿に歓声が上がっていました。
参加者たちは「以前から下河内に行ってみたいと思っていた。機会に恵まれて嬉しかった。」「有久寺の奥に古道や史跡があるとは知らなかった。」「行者の滝行は写真でしか見たことがなかったので貴重な体験をした。」と話していました。
終了後は希望者のみ有久寺温泉に入湯しました。
下河内に行って地元の人と話すだけでも癒されます。体験の完成度が高く、旭屋は素晴らしい交流拠点だと思うのでぜひ出お出かけください。
有久寺奥の院周辺は、NHK大河ドラマ平清盛の影響で中世の歴史に関心が高まる中、今後も観光資源として活用されることを期待します。