平成22年1月17日(日)、第19回 紀伊半島みる観る探検隊「復活!三浦越え」を開催しました。大阪、和歌山など遠方からの参加者を含む13名が、紀北町海山区矢口浦在住の尾上一徳さんの案内で三浦越えを歩きました。

「三浦越え」は紀北町海山区矢口浦と紀伊長島区三浦の区間、江戸時代から使われていた生活道路で、矢口浦、白浦、島勝浦、引本浦等の人々が三浦や伊勢方面に向かうための道でした。
昭和12年の矢口隧道の開通により廃道になった後は、崖崩れや倒木、シダが生い茂り通行不可能になっていましたが、平成21年1月から、白浦在住の奥村敏之さんを中心とした地元有志20名による整備が行われたばかりです。通行が可能になっただけではなく、展望台やベンチ、道標なども設置され、現在も保全活動が続けられています。



※紀北町紀伊長島区三浦の始神さくら広場(熊野古道始神峠登り口)側には、矢口浦へ抜ける道としての意味で「矢口越え」と表示された道標が設置されていますが、「三浦越え」と「矢口越え」は同じ道です。

9:30、熊野灘臨海公園内の大白公園へ集合。整備発起人の奥村敏之さんや公園関係者に見送られながらスタート。三浦越えと馬瀬越えを示す石の道標が行方不明になっていることや、出兵する兵隊が三浦越えを通って三野瀬駅に向かったこと、地元に伝わる民話などの話を聞きながら、通常は約2時間で踏破する道のりを3時間かけて歩きました。
この日は晴天に恵まれ、矢口峠から展望台に向かうと紀伊の松島から志摩半島まで続く絶景に歓声が上がっていました!


矢口峠まではヒノキの人工林が続き、ここからの植生は自然林になります。整備した際、人工林ではシダが生い茂り刈り開きが大変だったそうで、自然林では倒木やガケ崩れがひどく、1日あたり10mも進まない場所もあったそうです。現在、崩れていた場所も整備され、ロープが張られて歩きやすくなっています。

熊野古道始神峠への分岐を過ぎ、13:30、ツアーは無事終了しました。参加者は「きれいに整備されていて歩きやすい」「急坂もほとんどなく緩やかで息切れせずに歩けた」と話していました。

今回のように一般募集すると地域資源の情報発信になり、注目されれば歩く人も増えてゆくでしょう。熊野古道始神峠からの寄り道コースとしても活用されればと思います。そして、発掘保全する人たちの励みになってほしいです。
道は、人が通ってこそ道ですから。