九木崎を横断する行野道を探索するため、入口にあたる三重県尾鷲市九鬼町の真厳寺に行く。
真厳寺は文化財の宝庫だが、まっ先に目を引くのがクスノキの巨木。

九鬼町真厳寺クスノキ

九鬼町真厳寺のクスノキ全景

斜面ギリギリで張り出すように生えており、幹にからみつく藤の太い蔓や、着生植物などが小さなジャングルを形成している。この木一本でどれだけの植物を養っているのだろう。
巨木100選などには載っていない木だが、そんなことは無関係に存在感ある巨樹だ。

真厳寺横の墓地を抜けると、すぐに民家は無くなり荒れた古道に入った。しかし、歩けないことはない。
倒木や茂みは気にならない。足下の石畳が一部崩れたりグラグラしている程度である。「良い道〜楽勝〜!」などと言いながら足早に歩いて行くと、石垣が見えてきた。

九鬼町の猪垣

江戸時代、猪や鹿から畑を守るため、集落をぐるりと石垣で囲った「猪垣」である。ほとんど崩れていない。
うっちーは仕事柄、熊野古道周辺に点在する猪垣をあちこち見ているが、この猪垣は他よりも石が大きく整然と積まれている印象だ。
同行した野田氏によると、有志で猪垣調査を行っているそうで、「九鬼町は九鬼水軍発祥の地で、水軍の基地でもあったから、元々は城壁として造られていたものを猪垣に改修したのではないか?とも思えるが、調査結果が出ないと何とも言えない。」と話す。う〜ん、なるほど。
九鬼水軍発祥の地・九鬼町・・・歴史ロマンは尽きない。

つづく